保険診療案内Insurance medical treatment
皮膚は"内臓の鏡"です。
全身の病気や心身的な不調、ホルモン分泌などの影響を受けます。特に顔の肌は敏感に生活を反映します。
生活が不規則になると、肌荒れして吹き出物ができ赤信号を出します。
皮膚科専門医として肌だけではなく、全身の状態を診察して、病気の原因を突き止めます。
また皮膚はアレルギー物質などの外敵から守るブロック塀の役割をしています。
この大切なバリア機能を保持するために、薬だけでなくスキンケアの指導も重要です。
来院の流れ
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1. 予約
当院の診察は予約制とさせていただいております。
インターネット・お電話からご予約いただけます。
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2. 問診票記載
ご来院されましたら、問診表にお悩みをご記入ください。
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3. 診察
皮膚科専門医がお悩みをお伺いし、必要な治療やスキンケア指導を行います。
皮膚のことならなんでもお気軽にご相談ください。
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4. お会計
お会計は現金及びクレジットカードがお使いいただけます。
(クレジットカードは10,000円以上のお支払いになられる方のみとなります)
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5. ご予約
次回の診察のご予約をおとりになってお帰り下さい
あざレーザー治療
赤あざ(ダイレーザー治療)
- 毛細血管奇形:出生時より境界のはっきりした赤い斑。自然消褪しない。
- 乳児血管腫:生後1-2週間ではっきりし、増大し「いちご」のようにみえる。
- 顔面毛細血管拡張症・星芒状血管腫:両頬や鼻の線状や樹枝状の赤い線。
- 病名
- 乳児血管腫
- 病態・治療
- 乳幼児に最も多くみられる血管腫。多発することもあります。
生後2-3週ごろに生じ、初めは淡い赤色斑ですが、鮮紅色の隆起病変となり、“いちご”のような外観となります。6-7カ月までは増大傾向があります。
それ以降はゆっくり自然に退縮します。(7歳までに70%が消褪。)一旦盛り上がると、瘢痕、萎縮、たるみを残して退縮することも多くみられます。
治療:ダイレーザー治療(皮下型は適応外)、増大傾向の強いものや目の周りなど機能的に問題が生じる部位のときはプロプラノロール内服治療もお勧めします。
- メリット
- 自然消退よりも、ダイレーザーで赤色をより早く消褪させることができる
- デメリット(出来ない方)
- 熱変性(びらん・水疱)、一時的な色素沈着、脱色素、治療に個人差あり
- 症例写真(施術前/施術後)
- 症例写真(施術名、回数、性別、年齢)
- ダイレーザー(Vビーム)、3回照射、女、施術前:生後4ヶ月、施術後:1才1ヶ月
- 料金
- 保険適応
- 使用機器写真
- 機器名称・承認の有無
- VビームⅡ(キャンデラ社) 薬事承認取得済み
- 病名
- (毛細血管奇形 )単純性血管腫
- 病態・治療
- 毛細血管が真皮に増殖・拡張して生じる毛細血管の形成異常。
出生時から存在し、隆起しない赤色斑。
自然消褪はせず、加齢とともに色が濃くなります。一部が肥厚することもあります。
治療:乳幼児期からダイレーザーを照射します。
- メリット
- 治療の有効率が6割ですが、乳児の方が皮膚が薄く、面積が小さいので、効果が良い
- デメリット(出来ない方)
- 熱変性(びらん・水疱)、一時的な色素沈着、脱色素、治療に個人差あり
- 症例写真(施術前/施術後)
- 症例写真(施術名、回数、性別、年齢)
- ダイレーザー(Vビーム)、4回照射、女、施術前:生後3ヶ月、施術後:1歳4ヵ月
- 料金
- 保険適応
- 使用機器写真
- 機器名称・承認の有無
- VビームⅡ(キャンデラ社) 薬事承認取得済み
青あざ(Qスイッチルビーレーザー治療)
- 太田母斑:顔の片側の灰青色斑。
- 異所性蒙古斑:臀部以外の灰青色斑、5%は残存する。
- 病名
- 異所性蒙古斑
- 病態・治療
- 蒙古斑は出生時よりお尻に見られますが、異所性蒙古斑は手足や肩などお尻以外の部位に生じたものです。
自然に薄くなることがあります。(10歳くらいまで)
10歳くらいまでに95%は消えますが、肩、手、足、臀部横にあるものは残存する可能性があります。
治療:乳幼児で色調が濃く、自然消褪が期待できない場合はQスイッチルビーレーザー照射を行います。
- メリット
- 自然消褪よりも、早く・確実に消退させることが出来る
- デメリット(出来ない方)
- 熱変性(びらん・水疱)、一時的な色素沈着、脱色素、治療に個人差あり
- 症例写真(施術前/施術後)
- 症例写真(施術名、回数、性別、年齢)
- Qスイッチルビーレーザー、4回照射、女、施術前:生後1ヶ月、施術後:1才6ヵ月
- 料金
- 5回まで保険適応 6回目以降は自費診療
- 使用機器写真
- 機器名称・承認の有無
- Qスイッチルビーレーザー(JMEC社)薬事承認取得済
- 病名
- 太田母斑
- 病態・治療
- 顔面の目の周り、頬骨部、額に片側性(時に両側性)に生じる青いあざ。目にも色素沈着を認めることがあります。
生後半年ごろに現れることが多いですが、思春期以降に現れることもあります。自然消褪はしません。アジア人に多いです。
治療:レーザー治療(Qスイッチルビーレーザー)、一度治療で消えたものが年月を経て再発することもあります。その際は、再度レーザー治療を行います。
- メリット
- 治療効果が高く、アザだけでなく肌質改善
- デメリット(出来ない方)
- 熱変性(びらん・水疱)、一時的な色素沈着、脱色素、治療に個人差あり
- 症例写真(施術前/施術後)
- 症例写真(施術名、回数、性別、年齢)
- Qスイッチルビーレーザー、6回照射、女、30代
- 料金
- 5回目まで保険診療6回目以降は自費診療(6回目:110,000円/7回目:110,000円/8回目:110,000円)
- 使用機器写真
- 機器名称・承認の有無
- Qスイッチルビーレーザー(JMEC社)薬事承認取得済
茶あざ
- 扁平母斑:カフェオレ色の扁平な斑。
- 病名
- 扁平母斑
- 病態・治療
- 先天性または後天性(思春期頃)に生じる扁平は褐色斑です。
自然消褪はありません。増大傾向もありません。
治療:再発が多く、レーザー治療の効果が一定しません。
保険適応のレーザー治療の中で有効性が低いあざです。
- デメリット(出来ない方)
- 熱変性(びらん・水疱)、一時的な色素沈着、脱色素、有効率2~3割
- 料金
- 2回目まで保険診療3回目以降自費診療
その他
- 脂腺母斑
- 病名
- 脂腺母斑
- 病態・治療
- "出生時からみられる黄色調の少し隆起したあざ。
頭部や顔面に好発。成人以降に良性、悪性腫瘍が発症することがあるので、定期観察を行い、適切な時期に切除となります。
乳児皮膚疾患
- 病名
- 乳児湿疹
- 病態・治療
- 生後2週間から数か月までの乳児で様々な原因により皮膚炎を生じやすいです。
脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、食物アレルギーなどが含まれますが、乳児期は鑑別が難しいです。
- 病名
- 伝染性軟属腫(水いぼ)
- 病態・治療
- 表面に光沢がある淡紅色で、中央がわずかに凹むできものです。
伝染性軟属腫ウィルスが些細な傷から侵入し感染します。潜伏期間は50日程度。
乾燥肌やアトピー性皮膚炎がある小児に多く発症し、掻きむしると多発し、炎症を生じます。
ヨクイニン内服、尿素軟膏の外用、希望に応じて摘除の治療をします。
- 病名
- 伝染性膿痂疹(とびひ)
- 病態・治療
- あせもや虫刺され、湿疹などを掻いたり、また傷に細菌感染を生じ、水疱やかさぶたなどの症状が拡大していきます。
ブドウ球菌性のとびひは夏期に好発します。
溶連菌の痂皮性のとびひは季節に関係なく、熱が出て重症化することがあります。
洗浄し細菌数を減らす、他の人に移さないように傷をガーゼで覆うことが大切です。
抗生剤内服、外用治療を行います。
ニキビ
- 病名
- ニキビ(尋常性ざ瘡)
- 病態・治療
- 思春期以降に顔や胸背部に生じる毛孔のできもの。
毛孔がつまる角化の異常、細菌の増殖、皮脂の過剰などが複雑に関与します。
日常生活の注意点、メイクアップの指導などに加えて、レチノイドや過酸化ベンゾイルを中心とした外用治療、抗菌薬の外用・内服治療、漢方薬などを用いて治療を行います。(保険適応)
重症例やにきび瘢痕に対して、ダイレーザー照射やポテンツァ® の施術も行っております。
爪トラブル
- 病名
- 巻き爪、陥入爪(くいこみ爪)
- 病態・治療
- 当院を受診される患者さんの多くが “生爪をはがされると思っていた”と受診を躊躇され痛みが強くなって受診される患者さんも少なくありません。
陥入爪、巻き爪、刺し爪など爪が皮膚にくい込んで痛くて歩けない、爪の形が変形しているなど当院では、患者さんの爪のトラブルの種類や程度に応じた様々な治療法があります。 当院では患者さんと相談しながら、その方にあった治療法をご提案しております。
お気軽にまずご相談ください。早めの受診をお勧めします。
抗生剤内服、外用治療、テーピング、靴や歩き方の指導を整形外科と連携して行います。爪の矯正治療は保険外診療となります。(ガター法、アクリル人工爪、VHO法)
テーピング法:皮膚に刺さった爪の棘をテープで皮膚から引き離す方法です。歩行時の爪の食い込みが軽くなるため、痛みが軽くなります。
アクリル人工爪: 深爪や短く切り込みすぎた爪に付け爪をする方法です。
ガター法 :皮膚に食い込んだ爪の棘を切り込みを入れたチューブで保護し、痛みや炎症を軽減させます。 慢性的に爪棘が皮膚に刺さったことで起こる肉芽の消褪を促進させます。爪が皮膚に当たらないようにチューブで保護するため、施術後すぐに痛みが取れます。
3TO(VHO)矯正法:手術をせずに巻き爪が矯正できる“VHO法”を取り入れています。深くくい込んだ爪を特殊なワイヤーで持ち上げ、矯正します。施行中も痛みが少なく、 麻酔も必要ありません。直後から「爪のくい込みによる痛みがとれた」と患者さんにも好評です。
VHO前施行後はワイヤーをジェルネイルで固定するため、当日から入浴もでき、マニキュア感覚で過ごせます。2~3カ月に1回の入れ替えが必要です。(入れ替えの期間は個人差があります)
※3TO(VHO)は永久矯正ではありません。巻き爪、陥入爪は矯正終了後も患者さんの姿勢、普段の歩き方の癖、足の形、靴の履き方など患者さんの足を取り巻く環境が爪のトラブルに大きく影響します。
※爪の周囲がただれていたり、水虫がある場合など、爪、爪周囲の状況によっては矯正法ができない場合があります。その場合は保険での治療が優先となりますので、まず診察でご相談ください。
- メリット
- 巻き爪、陥入爪による痛みがとれる
- デメリット(出来ない方)
- 爪水虫などの感染症がある場合は固定するジェルによって悪化する場合がある
- 症例写真(施術前/施術後)
- ①②③④
- 症例写真(施術名、回数、性別、年齢)
- ①VHO開始後10ヶ月、5回入れ替え、女、60代
②VHO開始後5か月、1回入れ替え、女、70代
③ガター法直後、男、20代
④ガター法直後、女、10代
- 料金
- ①初回挿入11,000円、入れ替え5回分22,000円、計33,000円
②初回挿入11,000円、入れ替え1回分4400円、計15,400円
③3,300円
④3,300円
皮膚感染症
- 水虫(足白癬、爪白癬)、たむし(体部白癬)
- 汗かび(癜風)
- カンジダ症
- とびひ(伝染性膿痂疹)
- 帯状疱疹
- ウィルス性いぼ(尋常性疣贅)、みずいぼ(伝染性軟属腫)
- 疥癬
- 病名
- 水虫(足白癬、爪白癬)、たむし(体部白癬
- 病態・治療
- 白癬菌(かび)の感染症。
皮膚がむけたり、水疱を生じます。爪は白く濁って厚くなり、ポロポロとくずれてきます。
毎日足、趾間を洗い、清潔を保つことが大切です。
通気性の良い靴、5本指ソックスで蒸れないようにします。
感染源となるバスマット、タオルやスリッパの共有は避けます。
抗真菌薬の塗り薬や爪白癬や重症例は内服で治療します。"
- 病名
- 帯状疱疹
- 病態・治療
- 水ぼうそうで初感染し、神経節に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウィルスが活性化して生じます。
片側に神経領域に一致して赤いできもの、水疱、痛みを生じます。皮疹が出現する前から痛みが出現することが多いです。
数週間で皮膚症状が良くなっても、神経痛が後遺症として続くことがあります。(帯状疱疹後神経痛)
顔~耳の帯状疱疹で顔面神経麻痺、めまい、耳鳴り、難聴などが出現することがあります。
発症後早期に抗ウィルス薬や鎮痛薬の内服で治療をします。
50歳以上の方に帯状疱疹の予防接種も行っています。
- 病名
- 尋常性疣贅(ウィルス性イボ)
- 病態・治療
- ヒトパピローマウイルスが些細な皮膚の傷から侵入し3~6カ月潜伏した後に発症します。
手足に好発し、硬くてざらざらしたできものになります。接触でうつります。
当院ではヨクイニン内服、トリクロロ酢酸塗布、活性型ビタミンD3製剤や角質軟化剤の外用、難治例ではダイレーザー照射(保険適応外)も行っています。
アトピー性皮膚炎
- 病名
- アトピー性皮膚炎
- 病態・治療
- 皮膚バリア機能が低下している状態を基礎として、様々な刺激因子が作用してかゆみの強い慢性の皮膚炎を生じます。
刺激因子としては、乾燥、湿気、汗、動物の毛、ハウスダスト、ダニ、衣類など様々なものがあります。
アトピー性皮膚炎の重症度を評価する検査を行います。(血液検査:TARC、好酸球、IgEなど)
当院では、基本となる外用治療、プロアクティブ療法の指導に加え、重症な方に対してデュピクセント® (炎症を起こすIL-4とIL-13を抑える治療薬)を行っております。
乾癬
- 病名
- 尋常性乾癬
- 病態・治療
- 厚い銀白色のかさかさしたふけの付着した赤い斑。慢性に経過します。爪が変形することもあります。
遺伝的素因+生活要因および肥満、他の疾患がきっかけとなり発症、悪化する。ときに薬で生じることもあります。(乾癬型薬疹)
摩擦を受けやすい部位に好発します。(膝、肘、頭部、お尻)かゆみはあることも無いことも。
ステロイドや活性型ビタミンD3製剤の外用、難治例では内服薬や生物学的製剤(専門病院へ御紹介)で治療を行います。
その他皮膚疾患
- 病名
- 鶏眼(ウオノメ)、胼胝(タコ)
- 病態・治療
- 足の骨や関節がある部位に長期間繰り返し圧迫が加わることで皮膚の角質が増殖します。
原因としては、スポーツ、長時間の立ち仕事、合わない靴、外反母趾、脚長差、膝関節の病気、歩行障害、加齢による足底の皮下脂肪の減少などがあります。
整形外科で足の関節や骨の病気のチェックを受け、リハビリテーションで歩行の指導や足に合った靴の指導などを行います。スキンケア、保護パッドなどで局所の圧迫を減少させ、 硬くなった角質は角質軟化剤の外用や削って治療をします。
- 病名
- 蕁麻疹
- 病態・治療
- "突然皮膚が赤く盛り上がって腫れてかゆくなり、1日以内に跡かたなく消褪するのが特徴。原因は7割が不明。(特発性蕁麻疹)
薬や特定の食物、寒暖差などの物理的刺激で発症するものもあります。(刺激誘発型蕁麻疹)
口唇や眼瞼が赤く腫れ、数日続くものは血管性浮腫という。必ずしもかゆみはない。まれに遺伝性。
抗ヒスタミン薬の内服で治療をします。難治例では、ゾレアⓇ注射も行います。